創業1400年に向けて 法師おもてなしの流儀 ENGLISH|簡体中文|繁体中文|한국어

今後の取り組み

2020.06.12

新着情報

今後の取り組み

 私共、法師旅館は今年創業1302年を迎えます。
これも偏に世代を超えてご愛顧頂き、お支え頂きました皆様のおかげと感謝いたしております。
本当にありがとうございます。

 奈良時代から続く歴史の中で、私たちの先祖は、戦や疫病、異常気象による飢饉などいくつもの試練を乗り越え、現在まで商いを続けて参りました。
これは、全てにおいて温泉を中心とした皆様とのご縁であると思っております。
そのようなご縁を大切にし、これから先も皆様と共に時代を超えて末永くお付き合いしていきたいと願っております。

 しかし、私たちは今、新型コロナウィルスの世界的な蔓延に伴い、新しい生活様式を取り入れる必要に迫られております。
そのような中で、私たち法師旅館は、「多様性への挑戦」を掲げ実行に移しております。
それは、温泉は不変であるが、旅館としての形態は時代の流れと共に変化していくことでございます。
高度経済成長期においては、団体旅行が主流となり、個が重要視されるようになると個人旅行へと流れが変わりました。今では海外のお客様も毎年のように増加しております。
その結果、お客様が旅館に求める事柄は、団体として楽しむことから個々が楽しむことにシフトし、多種多様な楽しみを求められるようになってきております。
海外のお客様においては、私たち以上に日本文化を勉強され、思いもよらない事に興味を持たれ楽しんでおられたりします。
それらの事を理解し、新型コロナウィルスによる生活様式の変化も取り入れながら安心してお楽しみ頂ける宿を、既存の概念に捕らわれない発想で取り組んで参ります。

 私たちに伝わる家訓に、「みずから学べ」という言葉があります。これは、「水=温泉から学ぶ」事、「自ら学ぶ」事、「自らを学ぶ」事と言われております。
温泉は私たちにとって絶対的な物であり、それは不変的でありますが、逆に「自ら」は、自分自身を理解し学ぶ事で新しい発見が生まれ、変化を起こすことだそうです。
私たちは、先人からのそのような教えを糧にして考え、行動をして参ります。

<新しい営業形態について>

 現代の旅館に即したサービスを提供する「旅館スタイル」と旅館としてのサービスをはぎ落しつつ、おもてなしの精神を追求する「湯治スタイル」の2スタイルを、棟を明確に分けて実践して参ります。

これは、老舗旅館としてのサービスをより高度に実践しつつ、新様式の対応を行っていくことであり、サービスがないことで、旅館としての人と人の接点が無くなるのではなく、其々の思いやペースでお過ごし頂きながら、その中で起こる自然な流れの中での「おもてなし」を追求することです。

<新プラン湯治スタイル(おこもり湯治プラン)への思い>

 昔々、温泉利用は長患いの治療目的や農閑期の休息として利用されてきました。
その頃は、1週間程の長湯治が主流であったそうです。
何もせず身体をゆっくり休め、お腹がすいたら自炊をし、眠たくなれば布団を敷いて寝る。効能豊かなお湯に1日数回浸かる。
自分なりの時間と間を持ちながら過ごすことが、何よりもの贅沢だったのでしょう。

 今、世の中は新型コロナウィルスの蔓延で人が集まることも容易に出来ない状況です。
そんな時だからこそ、在りし日の日本の温泉の愉しみ方に回帰して頂くのがこのプランです。
私たちが提案する、新たな湯治滞在は、滞在環境は旅館でありつつ、お客様それぞれのリズムでお過ごし頂くこと。
心身のリフレッシュや在りし日の文芸作家のように創作に励むもよし、庭園を眺めたり散策するもよし、お客様のそれぞれの思いでご利用頂ければと思います。

 こちらのプランは、お食事はお弁当形式でご用意いたします。
豪華な会席料理ではなくボリュームを抑えたお食事で、飽食で疲れた胃を癒して頂ければと思います。
また、「セルフサービス」を基本といたしておりますのは、一見不便に感じるかもしれませんが、誰にも気兼ねなくご滞在をお楽しみ頂くためでございます。
しかしそれは、お客様との接点をなくし、「ほったらかす」ことではございません。「ほったらかす」とは、なおざりにする事であり放りっぱなしにする事です。

私たちがこのプランに求めることは、そんな冷え切ったことではなく、昔の田舎の風景です。
若い方には分かりにくいかもしれませんが、ある意味ジブリアニメの世界観のような温かな感覚です。
それをどのように実践していくか、これからまた皆さんと作り上げて行きたい。
それが、いつの日にか新しいスタンダードになるかもしれない。
そんな思いでございます。

 これから、まだまだ苦境は続くと思いますが、この2つのスタイルを掘り下げながら、新しい法師を皆様と共に作り上げ、次の世代に繋げられればと思っております。

拙い文章をここまでご一読いただきありがとうございました。
これからも皆様方に末永くご愛顧頂けますよう従業員と共に精進して参ります。
変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

令和2年6月吉日
感謝

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